休眠預金等活用事業 Cash for Workの伴走支援者を拝命しました

リリーフ的な形での参画となりましたが、政府の休眠預金等活用事業の一環として展開している、「Cash For Work2020」の伴走支援者として貢献することになりました。

https://work.reep.jp/

Cash For Workは、上記ウェブサイトの文章を借りると

「災害に見舞われた方を雇用して賃金を支払い、地域の経済復興や困窮した方の自立支援を行っていく手法」

ですが、今回はコロナウィルスによる困難に直面した若者を対象として、この手法論を適用していく活動になります。

困っている人を支援することはとても重要なことである一方、困っている人自身の立場になって考えると、ただ支援してもらうだけという状態が本当に望ましいのか、という点は往々にして見落とされがちな視点だと思います。

誰かにしてもらったら、その分を誰かにしてあげたい、そんな支援の循環構造を創り出すことによって、困っている若者の生活基盤を整えつつ、誰かの役に立っている実感とその対価を得られるようにするというのは非常に重要なチャレンジだと思います。

新しい支援のカタチを創るために、微力ながら貢献していきたいと思っています。

ちなみに、第2期募集もありますので、ご興味ある方は定期的に確認いただくと良いのではないかと思います。

【告知】育て上げネットYoutubeチャンネルで精神科医・斎藤環先生のお話をうかがいます

ここ3年ほど、東京都立川市を本拠として若者の自立支援を行っているNPO育て上げネットの業務をお手伝いしています。同団体はコロナウィルス予防の観点から社会が自粛モードに入る前からオンラインでの支援や情報発信の重要性に注目しており、動画配信なども他団体に先駆けて導入してきました。

そんな動画配信シリーズのひとつ、保護者支援チーム「結」が、来月10日に精神科医の斎藤環先生をお呼びしてYoutube配信を行います。

当日は、ひきこもり状態にある当事者とその家族への支援の在り方について、精神科医の立場からお話をうかがっていきたいと思っています。

斎藤先生は実際にお会いする前から、表紙が衝撃的な「戦闘的美少女の精神分析(ちくま文庫、2006年。よく考えたらタイトルも衝撃的だったw)」以来、その著作等を通じて、折に触れて学ばせていただいています。

膨大な臨床的な知見、オープンダイアログなどの先進的な手法に対する理解などは、もちろん若者支援の領域で大変参考になるのですが、その示唆の活用可能な領域が若者支援の領域の外部にも広がっているというのがすごい。

個人的にはオープンダイアログは集合的なメンタリングの可能性につながる考え方として、めっちゃ参考にしてます・・・。

さて、本チャネルは、子どもとの関係に悩んでいる保護者の方がターゲットですが、身近に孤立している子ども・若者や世帯がいるな・・・と思われた方や支援者の方にも見ていただければいいなと個人的には思っています。

孤立した子ども・若者と社会との間の懸隔を埋められるのはその家族だけではありません。何かしらの関わりのある人であればやれることはきっとあります。

ただしそのやり方に工夫がいるのも事実です。

そのヒントがたくさんちりばめられた会になるのではないかと期待しています。

※田中は画面には出てこないですが、たぶん一緒に視聴してると思います

宿泊機能もある居場所の重要さ

本日は、プロジェクトのお手伝いをしている東京都豊島区・文京区などを中心として若者の自立支援を行っているNPOサンカクシャの打ち合わせを、同団体が運営している北区の居場所でやってました(というか、正確にはやってます:現在進行形)

日本かぶれの外国人映画監督が好きそうな雑居ビルの3階に、もともとはゲストハウスなのか民泊用に使われていた物件を提供してもらって運営している居場所には現在3名がの若者とスタッフ1名が同居しているらしく、会議している部屋の隣ではスタッフと若者がカードゲームに興じている感じが居場所感満載。

この場所は、宿泊機能もついているところで、いろいろな事情で住む場所に困っている若者に格安で居住環境を提供している点が特徴的です。

若者にとって、サポートを得られる場や、時間を過ごせる居場所があるということは重要ですが、寝起きできる場所が備わっていることも同等以上に重要です。しかしながら、生活する場所となると手続きが大変ですし、責任もそれだけ大きくなるので支援として担保するのが難しい種類のものだったりします。

オリンピックも開催が不透明な状況で、多くの居住物件が低利用な状態になっているので、こういった支援者がいる居住空間への転用というのも必要な支援であるように思います。

今年度初出張:岡山県井原市での講演を終えて

2020年度はコロナで始まり、コロナで終わるのだろうか。

自粛が解除されたら、まあ来るだろうなと言われていた第2波の前兆が表れ始めており、東京は再び自粛要請が出るのかどうか、というハナシもちらほら。

個人的には、コロナ前から自宅で仕事をする時間が増えており、それほど違和感なくワークシフトが完了しているわけですが、とはいえ、講演やワークショップをオンラインでOKと言ってくれる自治体もまだまだ少ないわけで、今回のように対策を重ねつつ現地にお伺いするということもあるわけです。

とはいえ、今回が2020年度初出張。

お声がけいただいたのは、岡山県井原市。

岡山県と広島県の境目に位置する人口約4万人ほどの自治体です。

昨年度、県下の設置済みの自治体の意見交換の会議が開かれた際、私が講演とファシリテーションでお招きいただき、その場にオブザーブ参加していた井原市の青少年センターの担当者の方から講演の依頼をいただいたという経緯。

岡山県下の自治体における子ども・若者支援地域協議会は、最初期から取り組んでいる勝央町のほか、玉野市、津山市などが設置している状況です。

岡山県の担当は県民生活部男女共同参画青少年課で、ここ数年、県下の自治体の取り組みを強力にサポートしていることもあり、ようやく少しずつですが、市町村レベルでの取り組みの必要性が認識され始めたところ、という感じです。

コロナのこともあるため、当初3時間で講演+ワークショップという予定だったのを、講演のみに切りかえ、若者問題の変容と、それを受けて支援体制をどのように再構築していくべきか、というハナシをさせていただきました。

事前のやり取りで、井原市の子ども・若者支援の取組は社会福祉協議会を核に、各支援者が既にある程度連携して進めているという話も聞いていましたが、実際に講演で各機関の連携が必要、というクダリを説明した時にも、聞き手に「ええー」みたいな違和感はなく、やはり既に連携実績があるところなので受け入れられやすい趣旨なのかもしれない、と感じました。

井原市のように比較的人口規模の小さい自治体の方が、関係機関同士の距離感も近く、連携しやすい、という背景もあるのかもしれません。

勝央町のように、息の長いお手伝いをさせていただければ。

次回は特産品のデニム商品を買い込みたいところでもあります。

子ども・若者育成支援法施行までのリアルを法案作った人に聞いてきたハナシ

2月13日に内閣府で「青少年問題調査研究会」という集まりがありまして。

だいたい年に1回開かれるごくごく小規模な勉強会で、開催の告知も内閣府の共生社会グループが出してるメルマガに登録してないとほぼ十中八九見逃すというレアな会議なんですが、その小規模さゆえに選ばれるテーマはなかなかいぶし銀、渋い。

今回のテーマは「子ども・若者育成支援推進法の回顧」ということで、現在は静岡県掛川市の副市長で、当時内閣府参事官補佐だった久保田崇さんが講演するという立て付け。

渋い、渋すぎる。日々、国内各地の自治体の子若協議会設置のやり取りをしているような自分くらいしか聞きにいかないんじゃないかと心配になって、子どものアレルギー負荷検査の終盤を実母にバトンタッチしていってみたら、30人くらいいた。人知れず仲間意識を持ちました。

さて、話は久保田さんが内閣府参事官補佐だった時に遡って始まりました(というか、ちょっと遅刻していった私が聞き始めたのがそこから。うそつきましたすいません)
その時というのは、自民党から民主党に政権が移る直前だった麻生内閣時代。

で、その麻生内閣の麻生総理が、所信表明演説の中でこういたそうです。

「困っている若者の自立を促し、手を差し伸べます。そのための、若者を支援する新法も検討します

それを聞いた久保田参事官補佐は心の底で直感したそうです

「あ、やべーな(ニュアンスは田中訳)」

これは法案作成を担当する官僚の方が感じる独自のものだそうですが、今回もその直感は見事に当たり、所信表明演説が行われたのが2008年9月で、法案が国会に提出されたのが2009年3月という法案提出まで半年というごく短期での作成となり、久保田さん含む内閣府の策定チームは、この半年間ほぼ寝ないで法案を練られたそうです。

それにしても、議員は法律をつくる、このことはいつか学校で習った覚えはあるんですよ。

でも、こういう話を官僚の方から聞くと、やっぱ国会議員すげえな!って思うんですよね。

なぜって、まあ事前に色々調整や検討はしたにせよ、言ったことが一国のルールになるんですから。
まじやばくね。そういう人選ぶ選挙って、やっぱ大事じゃね?チョリーッスって、自分思うわけっす。

ちなみに法案提出時の法律名は

「青少年総合対策推進法」

うーん、ええっと
ネーミングの第一印象はパッとしませんね。
ごめんなさい久保田さん。
でもなんか、わかったような感じはするけどその実何かよくわかんないです。
とりあえず試験には出そうな感じはする。

と、一般人からするとそういう感想を持つのですが、当時は「若者」というワードを冠した法案が存在しなかったので、法制局との調整が非常に困難であり、「青少年」という表現に落ち着いたという背景があったそうです。

これまで使ったことがないから使わない、という理由自体が、わかるようなわからないような感じもしますが、ちゃんと考えがあったということはわかった。

おそらく同様な背景で、「総合対策」というわかるようなわからないような言葉がVer.1で出力されたんだと思います。

(↑ここんとこ、ちょっと茶化す調で書いてますが、実際にはそれぞれの組織の経験に培われた不文律みたいなのがあり、それらのルールを紐解けばそれなりの理由があると思うので、「なるほどなー、そういう理由で判断するからにはきっと法制局なりの論理があるんだろうな」と思っています。)

ともかくもそういった調整を経て提出された法案が、次に通るのは、与野党間の修正協議というトコロ。

へえ、与党がやるといった法案ってちゃんと野党がつっつく余地があるんだ、と、これまた新鮮な驚き。
なんかそれなりにフェアじゃん。日本の立法府。

で、その協議の結果、決まった法案名が

「子ども・若者育成支援推進法」

子ども」ってついてるやないかーい!

と、心の中で久保田さんに突っ込んだのは内緒。

とまあ、法案ができるまでの中で、自分達が普段知ることがないような紆余曲折や調整があるということが知れたのは一つの学びでありました。

更生施設と地域の融和

全国で更少年の更生を支援する取り組みが徐々に広まって生きているような気がします。

政府として更生施設を出所者の再犯防止に乗り出したことで、徐々に地方でも取り組みが具体化してきているようです。

奈良市でもフェアという形で更生施設と地域の関係性を問い直す取り組みが始まっているそうで。

罪を犯した人も立ち直りの機会を 更生支援の輪/奈良新聞

https://news.allabout.co.jp/articles/p/000000109.000036429/

コンテンツ自体は講演や施設で栽培された野菜の直売会など、比較的ライトなものが多い印象ですが、これまでなかなか接点がなかった更生施設が地域と交流を深めていくためには、ちょうど良いのかもしれません。

ただ、こういった取組の課題は集客です。もともと関心の高い人しか来ないイベントであれば、その後の変化への期待値はあまり高まりませんので、どのように構成施設になじみのない人を巻き込んでいくのか、という視点で仕掛けがあったのかどうかが気になるところです。

秋田県大仙市でのヒアリング

今日は、内閣府の「SNSを活用した相談事業の調査」の一環として、秋田県大仙市の子ども・若者総合相談センター「ふらっと」にお邪魔してきました

「 ふらっと」を運営しているRoseline Yougさんはマレーシア出身。
自分にシンガポールで生活した経験があったのでちょっと盛り上がる。
出していただいたチャイは色々なスパイスの味わいがふわっと立ち上ってきて、マレーシアの肉骨茶(バクテー)を思い出しました。 個人的にはシンガポールのシンプルな(というか作りが粗いw)バクテーの方が好きですが。

Roselineさんと共に居場所で働くピアスタッフは8名で、彼等と一緒に運営しているのが「ふらっと」の特徴の一つだと思います。ピアスタッフは全員が5年以上のひきこもり経験がある人だそうです。

ピアスタッフの活動についてRoselineさんが教えてくれたことで印象的だったのは、

「ピアスタッフに求めているのは、自分の体験を相手の体験に合わせるか合わせないかを話してもらって、合うのであれば自分の本当の気持ちを“少し”ぶつけてもらうこと。
でも、その人と合わなければ離れてもいい。そこで寄り添うのはカウンセラーの仕事なのではないか。」

という一言。

ピアスタッフの当事者性と一言でいっても、そこにはやはり相性や合う・合わないという要素もあるということですね。そのあたり突っ込んだ話ができればよかったのですが、今回はSNS相談についての話がメインだったので、またの機会にそのあたりをしっかり聞きたいところです。

さて、前日の最終の新幹線で23時過ぎに大曲につき、10時から12時でお話を伺い、12時46分の新幹線で東京に戻り、夕方は豊島区の子ども・若者総合計画策定のための合同会議に出席です。なんか前職よりスケジュールがハードな気がする。。。苦笑

徳島市にて。

さる28日の悪天候下に羽田を発ち、県のSVを拝命している徳島県へ向かいました。

去年の今頃も同じように徳島県にお邪魔した、いや、正確にはお邪魔しようとして、徳島空港上空で着陸を断念して羽田に引き返すという経験をしたので、今回も揺れに揺れ、さらには空港上空で着陸しようとした飛行機がいったん高度を取ったときには、当時のいやーな感じがフラッシュバックしましたが、今回は何とか到着。

ANAの皆様どうもありがとう!

揺れで若干気分悪くもなりつつも、社会人時代の友人が徳島で働いているので徳島駅前で軽く夕食を食べて、早めに就寝。

翌28日は朝イチで、徳島市長選に立候補を表明した内藤佐和子さんとモーニングをぱくつきつつ、子ども・若者政策についてディスカッション。

彼女とは10年くらい前に何かのきっかけで知り合い、その後しばらくやり取りが絶えてたんですが、私が徳島に来るようになってからはたまにやりとりする感じで子ども若者支援について意見交換をしています。

徳島市長選は4月。昨年の阿波踊り騒動とかもありましたが、個人的には、徳島市の未来を担う子ども・若者への取組に注力していきたいという彼女を応援したいところです。徳島市民じゃないので投票権はないけど、何かしら自分の経験やネットワークが活きればと思う。

午後は県主催の子ども・若者支援者養成講習会にコーディネーターとして参加。

先月は札幌市の松田さんで、今回は北九州市子ども・若者応援センター「YELL」の村上所長とご一緒させていただきました。

もうすぐ設立されて10年というYELLですが、この10年間を活性化レベルを髙い水準に保ったままやってこれているのが本当にすごい。

というのも、子ども・若者支援地域協議会の運営ってのが、実は結構大変なんです。

多くの地域が意欲高く立ち上げても、その後担当者の異動やらなんやらで当初の熱を維持するのが難しく、いつの間にか形骸化してしまうところも少なくない中で、様々な支援機関のハブとなって求心力を保っているYELLと北九州市の協議会は特筆に値すると思います。

初期メンバーの熱意と、それを受け継いでいる2代目センター長の村上さんとスタッフの方々の活動には頭が下がる、一方で超たくさん参考になる事例があるので、頭を上げてちゃんと聞きたいという、頭が上下するようなお話でした。

中盤に軽くYELLの取組を開設する対談セッションをして、その後は参加者同士の関係構築を目的としたワークショップ。

出張したらこのくらいの密度で現地の方々とコミュニケーションできると良いなと思います。結構タフですが(笑)

今年度の徳島県でのお仕事はこれで終了!来年度もまた何かお手伝いできることを願いつつ、飛行機に揺られながら帰途につきました(はい、帰りもまた揺れました)

ファシリテーションとさんまさん

今日は10時から愛知県あま市・大治町が合同で設置した子ども・若者支援地域協議会の実務者会議に出席してきました。

あま市・大治町は名古屋市の郊外に位置しており、伺った印象だと、名古屋市のベッドタウンのひとつといった感じ。
初めてお招きいただいたときは、最寄り駅にコーヒー飲みながら時間潰せる店の1つくらいはあるだろうと思いきや、全くなくて途方に暮れた記憶があります。

全国でも、複数の市町村が合同で子若協議会を運営する事例は多くありません。
具体的な場所で言えば、徳島県板野東部(松茂町・北島町)と豊橋市を中心とした東三河エリアの広域連携ぐらいでしょうか。

が市町村という枠組みで整理されているということから、実務的にいろいろと大変なのが多いのですが、特に小規模自治体からのニーズは強い形態ではあります。

今日はそんな2市町の実務者会議(4回目)にコーディネーターとして出席してきました。
年度最後の会議ということで、今年度の総括と、来年度の体制に関する情報共有がメインのアジェンダでした。

よく最終回の会議に出席すると、振り返りという名のもとに、今年度実施した内容をただ列挙して、来年いつぐらいに会議をします、ぐらいの粒度の報告で終わることが多いのですが、正直そのレベルの会議するなら資料添付して関係者にメール送信でもいいと思うんですよね。
わざわざ社用車で往復の時間かけて参加するようなものじゃないと思います。

今年の振り返りは何のためにやるのかと言えば、来年度の運営を今年度より少しでも実りあるものにするためにやるわけです。
その目的に対して、、ただただ実施した事を読み上げていくという手段がフィットしているかと考えると、全くそんなことはないですよね。

参加している人は絶対に何かしらの感想や意見を持っています(言語化していないかもしれないし、過去の記憶なので風化しているかもしれませんが)。
それを会議の場に引き出してあげるのが初手、それを来年度の検討課題として受け止めるのが次の手、来年度冒頭で対応方針を示してようやく目的に対する方法として位置づけることができるのではないでしょうか。

来年度の実施内容についても、「●月に代表者会議、◎月に実務者会議」と紹介してもあまり意味がありません。
参加者に参加日程を確保してほしいなら日時までもう決めてしまった方がよいですよね。
コンテンツを詰め切れていないのであれば、参加者からアイデアを募ったっていいのです。

だって協議会じゃないですか。報告で終始するような場は協議会とは言わないと私は思います。

ということで、全体の報告については大治町の事務局の方にお願いし、今日の私はもっぱら議題事に割って入って参加者から意見を募るという役回りでお手伝いしました。

実際に話をうかがっていくと、現場経験豊富な方々から実務的なご意見や改善提案がたくさん上がってきてとても建設的な場になりました。

支援機関マップや、相談内容を記録する相談簿の記載項目や支援機関の間で共有する方法、同意書の内容についてより分かりやすく対象者に説明するための工夫など、あま市大治町以外の自治体でも使えそうな知見があったので、またの機会にご紹介したいと思います。

会議後に、大治町の担当者の方が、「自分達だけでつくるよりも、よほど参考になる意見がたくさんあって驚いた」と仰ってました。
これはお互い様で、お互いに専門性のあるところとわからないところを持っているので、それを補い合うのが協議会という場所なので、全く気にする必要は無いと思います。

足りないところをちゃんと開示して、他の支援機関の知恵と経験でもって補完していく。そうしていく中で、地域の支援を厚くしていくことが大事なのではないでしょうか。

今年度の愛知での仕事は今日で終了。今年度も20回くらい来ている気がします。お世話になりました!

政治家とヒーロー

今日は知り合いの方の御紹介で、東京都議会議員の小松大祐議員にお会いしてきました。

小松議員はご自身のウェブサイトの制作の一番上に教育というテーマを掲げられている通り、子どもの教育や環境についての問題意識を強くお持ちでした。

育て上げネットの少年院との協働事業を紹介すると、出院後のサポートの重要性や、入院前と異なる環境で経験を積む事の重要性をずばりと指摘されるあたりが流石だなという感じでした。

コミュニケーションの中で「仮説」という言葉が飛び出してきたり、子育て政策と少子化対策の費用対効果についての問題意識を持っておられたりと、随所に元リクルート出身らしい切れ味の鋭い事業マインドが感じられて、限られた時間ではありましたが、非常に濃い時間をご一緒させていただくことができました。

その後、場所を移して元オリンピック選手の成田童夢さんとランチ。

今は様々なところで講演や教室をされている成田さんですが、実は過去に部屋からでられなくなった経験もお餅という話をうかがって驚きました。

いや、完全にイメージですけど、オリンピック選手に選ばれる人って、メンタルも強靭なものだというのがあったんですが、実際はそうじゃない人もいるんだなあ、というのが新鮮でした。

よくよく話を伺うと、脚光が当たっている時と、社会の期待から外れた状態になった時とで環境が激変してしまい、時に、アスリートの方ですら耐えられないギャップや風当たりに直面することも多いそうで、「確かにそうだよね」という納得感もありました。

こういう話をうかがっていると、本当に誰だってひきこもり状態になってしまうこともあるし、そういう場合に誰かが支えてあげることで、その後の人生は浮きも沈みもするもんなんだなと感じました。

意外に身近なところにある「ひきこもり状態(の人)」なのだから、社会として支え、応援してあげないと、ほぼ確実に対応が追いつかないということでもあるのだと思います。