※本エントリーは、昨日のエントリーの続きです。初めから読まれたい方はコチラから。
岡山県勝央町の体験バンクの取組みのポテンシャルの高さについて、以下の3点を前エントリーで紹介しました。
- ユースアドバイザーという支援リソースの活用に成功したこと
- 地域内の事業者と連携することで、町ぐるみの支援体制を構築したこと
- 後継者の発見・育成という地域が抱える問題を解決する可能性を秘めていること
今日は2について。
今後の子ども・若者支援において重要なのは、いかにして専門家と非専門の地域の方々とが一緒に活動していくか、という点にあります。
地域の中で専門性を有する支援者の数は限られているため、専門的支援者の方々だけでは地域内の支援を十全に行うのは非常に難しいのが現状だからです。
特に就労という領域だけを切り出してみても、支援機関の業務範囲内で提供できる機会は非常に限られています。
そのような状況下で、子ども・若者および彼らを取り巻く環境について理解があり、就労機会を提供する民間事業者の存在は非常に貴重なのです。
奇しくも厚生労働省が2017年に「わがこと・まるごと」という考え方を提示しています。
考え方を私なりに簡単にまとめてしまうと、
「制度・分野ごとの『縦割り』や「支え手」「受け手」という関係を超えて、地域住民や地域の多様な主体が 『我が事』として参画し、人と人、人と資源が世代や分野を超えて『丸ごと』つながることで、住民一人ひとりの暮らしと生きがい、地域をともに創っていく社会」
を実現していこうという考え方です。そういう社会がいわゆる”地域共生社会”というものです。
もっとも、厚生労働省の資料を見る限りですが、主な焦点は高齢者福祉にも読めますが、「わがこと・まるごと」という考え方は子ども・若者支援にとっても非常に重要な考え方だと田中は考えています。
そして、勝央町の取組みはこの考え方と非常に親和性が高く、また先進的な取り組みなのではないでしょうか。