ビュートゾルフの地域コーチ的な人が、子ども・若者支援地域協議会の進化には必要だよね、という話

前エントリーで紹介した、オランダの地域医療サービス事業者のビュートゾルフ

同社がオランダの地域医療に従事する看護師の3分の2を雇用するまでに発展できたのは、現場の看護師チームの裁量権の最大化と、それを実現するための仕組みにあると同社の取組みを紹介した「ティール組織」では紹介しています。

この「看護師チームの裁量権を最大化するための仕組み」の中で、「地域コーチ」という各チームを支援する人材の存在が紹介されています。

この地域コーチ、チームの上司でもマネージャーでもありません。

上司でもマネージャーでもないから管理はしないし意思決定権も持たない、チームに対する責任も問われない(売り上げ目標も収益責任もない)。さらには決められた職務もない。

そんな無いない尽くしのポジションですが、あるとすれば

「現場を尊重し、チームの情熱と強みと能力を引き出して、現場が問題解決することを支援する」

ということがあるくらいです。

そのために他のチームの事例を紹介したり、チームが自分たちで問題の解決策を見つけられるように「問い」を投げかけたり、問題解決後に内省を促してチームの成長をサポートしたりする。

面白いのは、担当するチーム(コーチ一名で40~50チームを支援する)を常時支援するのではなく、最も重要な課題にフォーカスして、その課題解決をサポートするという線引き。

なんでもかんでもやろうとすると、少数のチームにしか関われず、さらにはチームの側の依存度が高まってチームの問題解決力が低下してしまうから、だそうです。

ビュートゾルフのコーチの位置づけは「支援者の支援者」であり「当事者の支援者」ではない、ということだと理解しています。このような存在は、子ども・若者支援地域協議会の運営においても大事な存在なのではないでしょうか。

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